服を捨てられない性格と、リサイクルショップのトラウマ

服を捨てられない性格と、リサイクルショップのトラウマ

 

僕はオシャレではない。日常着る服は数パターンで決まっているし、ブランドの知識はきっと中高生にも劣る。最後に服を買ったのは一年以上前で、シャツの多くは色が褪せている。

と言いつつ好みがない訳ではなく、ユニクロのスキニーパンツは色違いで揃えるくらいにはお気に入りだし、シャツはサイズが小さめの方が心地よい。ブランドで言えば、アクシーズファムの店舗をウィンドウ越しに覗いてしまうくらいには興味があったりする。僕は着られないし買ったこともないけれど。

そんな訳で服を買うことは滅多にないのだけれど、それには深い理由がある。僕は服を消耗品と考えることができず、それゆえに捨てられないのだ。下着や靴下の場合、穴が空いたら流石に捨てるがシャツやズボンなどは本当に捨て時が分からない。

今持っているTシャツはほとんどが3~4年前に買ったものだし(それも400円くらいで)、中には高校生の時に買ったものさえある。だから半分ほどを占める綿製のシャツは、大抵色があせてしまっている。しかし日常なんとかなっているのは、もう半分がスポーツインナー的なナイロン素材のシャツだからだ。

アンダーアーマーとかちゃんとしたやつではなくて、ファッションセンターしまむらとかで買った600円くらいの製品だが、これは本当に重宝している。綿製とは違い、いくら洗っても干しても汗かいてもシミやシワが残ることもなければ、色褪せることもない。

唯一難点をあげれば色のバリエーションが少ないことだろうか。実際に僕も黒と灰色しか持っていないし。醤油をこぼしたってテキトーに干したって畳まないで放り投げたってへっちゃら、というタフさは精神的にかなり楽になる。

なんせ僕は服を捨てられない。それはつまり劣化を極度に恐れているということでもある。お気に入りの服はできるだけ洗いたくないし(冬場とか汗をかかなかった時は3日くらい連続して着たりする)、わずかでも汚れたり、消えないシワができたりすると気になってしょうがない。

これは流石に神経質すぎるというか自分でも直したいところではあるのだけれど、そもそも一般的に服とは消耗品なのだろうか。ジャケットやコートは置いておくとして、普通の人は服を買う時に「これは何シーズンくらい持ちそう」とか思ったり、買ってからも「あと何回くらい洗濯したら捨てよう」とか考えるのだろうか。

そこまで計算高くはなくとも、季節ごとに大々的に新製品が発売されたりセールが行われたり、そんな過剰なまでに供給されている様子を見ると、最初から買い換えることを前提に、誰もが計画的に購入しているように見えて仕方がないのだ。

6年ほど前に服をまとめて処分した時、雑巾サイズにカットして拭き掃除に使った。しかし糸くずが出て余計汚れるし、そもそも雑巾を用いた掃除をあまり行わないので結局捨てた。3年ほど前に服をまとめて処分した時、近所のリサイクルショップで回収してもらった。

ヨレヨレのゴミのような服も、製造業の現場で用いる使い捨てのふきんになったり色々と再利用の道があるそうで、そもそも元が数百円の製品だし、どうせ売ってもお金にならないのだから引き取ってくれるだけで大助かりだ。

しかし服飾系リサイクルショップにはトラウマがある。もうかなり前になるのだけれど、横浜で7,000円くらいで買ったズボン(僕にしてはありえない金額で、何が購入に駆り立てたのか未だに分からない)が、体型が変わってキツくなったので売りに行った。

そしたら「Lサイズはあまり売れないため10円になりますが、よろしいでしょうか?」と言われた。1うまい棒単位という衝撃の価格に腰を抜かしそうになったが、その日はめちゃめちゃ暑くて運ぶだけで気力を削がれてしまい、また持ち帰ってどっかに売りに行くことの面倒さから、つい頷いてしまったのだ。

これを友人に話したら「俺も同じように言われたことあって、売るの渋ったら値段跳ね上がったんだよね」と言われ、つまりお店の常套手段だったそうなのだ。お店に入るなり執拗に付きまとう店員にしろ、アパレル業界は僕の知らない闇の世界らしい。

今だったらメルカリであっという間なんだろうな。こんな時代の流れに、そういうお店はどうやって生き残っていくのか実に興味深い。(皮肉)

 

 

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