僕が電車で席を譲れない理由と、断られるのを納得したワケ

僕が電車で席を譲れない理由と、断られるのを納得したワケ

退職して通勤がなくなってから電車に乗る機会は以前より減ったものの、写真を撮りに出かけたり電車に乗る機会は多い。

平日昼間などは大して混んでもいないからいいけれど、ラッシュ帯の満員電車にぶつかると会社員時代を思い出して、ちょっとしんどくなってしまう。会社が、というより電車内でのマナーの悪さを目の当たりにしたり、舌打ちされたり、わざとぶつかられたり、といった記憶が蘇るから。

やっぱりみんなイライラしているんだろうなぁ。ただでさえ時間を気にしなければならないし、体は眠くて疲れている。人ゴミ、すし詰め状態が好きな人なんていないし、それに加えて冤罪事件などの恐怖もある。まともな気持ちで通勤しろ、と言う方が無理なように感じる。

 

危険回避は見た目で判断

だから最近は、ちょっと危なそうな人を見かけるとすぐに距離を置くようにしている。酔っぱらいや見るからにガラが悪かったり、集団で大声で話していたり、そんな人たちからは離れるのが一番だ。見た目で判断していると言われるかもしれないけれど、逆に見た目以外だったら何で判断すればいいのだろう。

単なる回避行動なのだから、街灯の少ない夜道は避ける、とかと一緒だ。自分に関りがない限り、その人に対して感情はないし、見かけから性格まで推し量るようなこともしない。

 

電車で席を譲れない

車内の席に座っていると、しばしば「譲りたい、譲らなければならない」という状況がやってくる。お年寄りや妊婦さん、子供を抱えたお母さんなどが近くに現れた時だ。しかしこんな状況でも、僕はなかなか譲ることができずに座り通してしまうことがある。

別に若者だろうが何だろうが、優先席でもない限り無理して譲る必要なんてないとは思うけれど、僕の理由はそれとは違くて、単に断られるのが怖いからだ。

声をかけて席を立っても「いえ、大丈夫です」と言われてしまうと、また座るのも気まずくて結局その場を離れてしまう。そんな時、「どうしてあの人は断ったのだろう」としばらく疑問が抜けなくなる。

声をかけた老人は実は馬のように元気で、僕の顔色が悪いのを気遣ってくれた? 妊婦さんだと思ったけれど、太ってお腹が出ていただけだった?

以前テレビで、中学生にバスの座席を譲られて悪態をついた老人のニュースを見た。なんでも「嫌々席を立たれたってこっちは分かる。余計なお世話だ」とういことらしく、こんな信じられないような人間がいるのかと思うと、ますます譲るのが怖くなる。

想像力のない偏屈じいさんのせいで、この中学生も同じ思いをしたのかと想像するとひたすら悲しい。

 

「どうぞ座ってください」を断る理由

そんな訳で長らく断る理由が分からなかった僕だが、ちょっと前に話題になった 横山了一さん のツイートでようやく納得することができた。(リンク先の漫画もめちゃめちゃ面白いのでおすすめです!)

多くの小さい子供にとって、電車に乗るのは一大イベントだ。びゅんびゅん過ぎていく景色は新鮮で、僕も小さいころは目が離せないほど夢中になっていた。

座ると泣き出してしまうというのも、子供の立場で考えればよく分かる。車内では沢山の知らない人と一緒の空間になる。騒がしかったり揺れたり、普段とは違う状況で落ち着かない。感じているストレスは大人以上だろう。

そんな時に、外の景色を眺めるというのはかなり気がまぎれる。酔いなんかは特に意識するほど悪化してしまうから、気持ちをそらすのは効果的なのだ。

また老人の場合、一度座ると立つのが大変なため、断らなければならないこともあるらしい。

 

子供連れに感謝される狛犬ポジションとは?

席を譲るについてあれこれ調べていたら、たらればさん の下記ツイートがまたまた目からウロコだった。

狛犬ポジションというものを初めて聞いた。なんて素敵なネーミングなのだろう。分かりやすく想像力にあふれていて、覚えやすくて印象的……!

今まで譲るというと座席のことしか頭になかったが、確かにこの場所は寄りかかれるし、人の乗り降りに動かされることも少ないし、子供連れの方たちには喜ばれるのだろう。

 

まとめ | 僕は無言で席を譲ることにする

・電車という異空間は子供にとっても大きなストレス

・子供が外の景色を見たがったり、座ると泣き出すため、立たざるを得ない場合がある

・狛犬ポジションは子供連れや妊婦さんなど、多くの方々に感謝される場所

今まで狛犬ポジションを気にしたことがなかったので、これから電車に乗るときは気をつけようと思う。

そして席を譲るときは、無理に声をかけるのはやめる。言われた方も気を遣うだろうし、少なからず周囲の視線を集めることは負担だ。その人が座らなかったとしても、ほかに疲れた人が座ればいい。

立ちながら外の景色を眺めていると、意外と楽しくて時間つぶしになったり、そんな童心にかえるくらいの気持ちの余裕は忘れないでいたいなぁ。

 

 

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