上野に桜を撮りに行った

上野に桜を撮りに行った

火曜日、温かくそこそこ晴れていたので上野に桜を撮りに行くことにした。到着してみるとうっすら雲が出ていて、快晴とは言えないけれど風もないし桜も満開のようだし、去年来たときのように上野公園を中心に歩き回ることにした。

平日昼間にもかかわらず人が多く、外国人観光客の姿が目立つ。しかし去年4月に来たときと比べれば、まだまだ空いている。あの時は駅構内からして人の数が尋常じゃなかった。揉まれるように改札を出て動物園に行き、日が暮れてから夜桜を眺め、屋台でお好み焼きやウインナーを食べた。

どんな動物を見たのかは忘れてしまったけれど、それ以外は昨日のことのように覚えている。たった一年前の話だし、だからどうってことでもないけれど。

去年と違う点はひとりだということ。写真を撮る時は大抵ひとり。誰かを同行しようものなら、しきりに立ち止まってカシャカシャやっている僕に愛想を尽かしてしまうだろう。僕は僕で気を使うし、お互いの精神によくない。

花に興味はないし、花の写真を連続して見たりするとあっという間に退屈になってしまう。けれど幼い頃から刷り込まれているせいか、桜を見ると綺麗だと思うし急いでいるときでも思わず足を止めてしまう。

上野に来なくたって桜は見られる。近所の公園にも神社にも小学校のグラウンドにも、まったく遜色なく桜は咲き誇っている。ならどうしてお金と時間をかけてまで、わざわざ人が多い都会にやってきたのか。カメラを持っていなかったら、たぶんこんなことはしないだろう。

毎年思うのだけれど、桜は思いのほか白い。桜色なんて言うからポスターなどで見かけるカラーが、そのまま頭に染み付いて違和感をもたらす。

写真店では桜の写真を現像する時に、赤を強調することがあるそう。「私が見た桜はこんな色じゃなかった」なんてクレームが来るから。写真店員だった友人から聞いた話なので、全てのお店がそうではないのだろうけれど、それほどに桜に対する色の印象は強いのだ。

カメラを構えたり、自撮り棒を持っている人が多い。ふと思ったのだけれど、自撮り棒を使っている日本人をほとんど見たことがない。都会でも地方でも、観光客と思しき外国人ばかり見かけるのは気のせいだろうか。

どこにでも売っていて、メディア上では流行っているように見えるのに不思議。ちなみに僕も自撮り棒を持っている。千円ほどの安いやつで2~3回使って、今は押入れに眠っている。

並木道の両脇にはレジャーシートが敷かれていて、ビールを乾杯したり寝に来たとでも言うように大いびきをかいている人など、様々な姿があった。あちこちにゴミ捨てスペースがあった。見かけた時は綺麗だったけれど、夜になると溢れて大変なことになる。のを去年は見かけた。

1時間ほど撮り歩いていると唐突に声をかけられた。ひとりで来ているらしい外国人女性だ。ジェスチャーと共にスマートフォンを差し出される。僕は受け取ると桜を背景に数枚シャッターを切った。

カメラを返すと「Thank You!」と言われた。あっという間のことであまり構図などに気を遣うことができず、少し申し訳ない気持ちになった。

3時間近く歩いて700枚ほど写真を撮った。まだ帰るには早いし、どこか美術館にでも寄っていこうかな。と思ったけれど、疲れていたしリュックを背負って施設に入るのも不便なので、素直に帰ることにした。

桜が散る前にもう一度くらい、今度は夜に来たいかもね。

 

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